[映画.com ニュース]サンクスギビングシーズンに突入した全米ボックスオフィス。先週末は3本の新作がランクインし、イルミネーション・スタジオの新作アニメ「グリンチ」がオープニング興収約6600万ドルを稼ぎ出し、首位デビューを果たした。

 2000年にジム・キャリー主演&ロン・ハワード監督により実写映画化もされたドクター・スースによる児童向け絵本「いじわるグリンチのクリスマス」をアニメ映画化した同作。村の外れの洞窟で寂しく暮らす超ひねくれ者のグリンチが、村民たちから「クリスマス」を盗もうとするが……というストーリー。声の出演は、ベネディクト・カンバーバッチ、ファレル・ウィリアムス、ラシダ・ジョーンズ、ケナン・トンプソン。

 2位は先週末日本でも公開された前週首位の「ボヘミアン・ラプソディ」。10日間の累計は1億ドルを突破。最終興収は1億7500万ドル前後か。

 約1010万ドルのOP興収で3位デビューとなったのはJ・J・エイブラムス製作のアクションホラー「Overlord」。第2次世界大戦中、ナチスドイツ占領下の欧州を進軍中の米軍の小隊が、ある村でナチスの研究施設を発見する。そこでは大量の<ゾンビ>が作られており、米軍兵士たちはナチス軍とゾンビを相手に生き残りをかけて戦うことになる。無名の若手がメインキャストだったためか、大ヒットデビューとはならなかった。監督はユアン・マクレガー主演のアクションスリラー「ガンズ&ゴールド」(2014)で長編デビューを果たしたジュリアス・エイバリー。

 そしてOP興収約800万ドルで初登場5位になったのは、世界的ベストセラー小説「ミレニアム」シリーズの第4作を、名プロデューサーのスコット・ルーディンが映画化した「蜘蛛の巣を払う女」。今回、天才ハッカーのリスベットはAI研究の世界的権威である大学教授が抱える重大な問題にかかわるうちに自身の壮絶な過去に向き合うことになる。デビッド・フィンチャー監督で映画化した第1作「ドラゴン・タトゥーの女」ではルーニー・マーラが演じた主人公リスベットをNetflixドラマ「ザ・クラウン」のクレア・フォイが演じ、ダニエル・クレイグが演じたリスベットの「相棒」ミカエルは「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」のスベリル・グドナソンに変更。その他、「ブレードランナー 2049」のシルビア・フークス、スティーブン・マーチャントらが出演。監督はサスペンスホラー「ドント・ブリーズ」で注目されたフェデ・アルバレス。

 今週は、今年のサンクスギビング最大の話題作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」に、「それでも夜は明ける」のスティーブ・マックィーン監督による犯罪スリラー「妻たちの落とし前」(ビオラ・デイビス、ミシェル・ロドリゲス、コリン・ファレル、リーアム・ニーソン出演)、マーク・ウォールバーグ&ローズ・バーン主演のファミリーコメディ「Instant Family」などが公開となる。



 先週末(11月9日~11月11日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、ベネディクト・カンバーバッチが声優を務めたアニメーション映画『グリンチ』が興行収入6,757万2,855ドル(約74億円)で初登場1位に輝いた。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)

【動画】『グリンチ』吹替版声優は大泉洋!

 ドクター・スースの人気絵本を『ミニオンズ』のイルミネーション・エンターテインメントがアニメーション映画化した本作。孤独でひねくれ者のグリンチ(カンバーバッチ)が、村中のみんなが大好きな“クリスマス”を盗もうと計画するさまを描く。11月公開のアニメ作品では『Mr.インクレディブル』『アナと雪の女王』に次ぎ歴代3位のオープニング興収となるなど、上々の出足だ。

 2週目となるフレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』はワンランクダウンの2位。順調な興行を続けており、公開から10日で興収1億ドル(約110億円)を突破した。J・J・エイブラムスがプロデュースしたR指定スーパーナチュラルホラー『オーバーロード(原題) / Overlord』は1,020万2,108ドル(約11億円)というほどほどの興収で3位デビューとなった。

 苦戦を強いられることになったのが、ベストセラー小説「ミレニアム」シリーズの映画版最新作『蜘蛛の巣を払う女』だ。興収は781万112ドル(約9億円)で初登場6位となってしまった。前作『ドラゴン・タトゥーの女』で監督を務めたデヴィッド・フィンチャーは製作総指揮に回り、バトンを受け取ったのは『ドント・ブリーズ』が称賛されたフェデ・アルバレス監督。リスベット役はドラマシリーズ「ザ・クラウン」のクレア・フォイだったりと、前作からはキャストも一新している。

今週末は、人気シリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』や、スティーヴ・マックィーン監督のクライムサスペンス『妻たちの落とし前』などが公開される。(編集部・市川遥)

11月9日~11月11日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『グリンチ』
2(1)『ボヘミアン・ラプソディ』
3(初)『オーバーロード(原題) / Overlord』
4(2)『くるみ割り人形と秘密の王国』
5(4)『アリー/スター誕生』
6(初)『蜘蛛の巣を払う女』
7(3)『ノーバディーズ・フール(原題) / Nobody's Fool』 
8(6)『ヴェノム』
9(5)『ハロウィン(原題)』
10(10)『ザ・ヘイト・ユー・ギブ(原題) / The Hate U Give』



ニューヨーク(CNN Business) 作家ドクター・スースの名作をアニメ化した作品「グリンチ」が公開初週の週末に北米市場で6600万ドル(約75億円)の興行成績をあげて興収番付で首位に立ったことが12日までにわかった。世界興収は7870万ドルだった。

【映像】「グリンチ」がアニメ映画に

主人公のグリンチの声優は、ベネディクト・カンバーバッチが担当。制作は、ユニバーサル傘下で、「怪盗グルーの月泥棒 3D」や「ミニオンズ」「ペット」を手掛けたイルミネーション・エンターテイメント。

市場予測では興収はおよそ6000万ドルとみられていたが、この数字を上回った。今年公開された映画では、「ブラックパンサー」や「インクレディブル・ファミリー」「ヴェノム」といった作品が公開初週に市場の予想を上回る成績をあげている。

調査会社コムスコアによれば、今年のこれまでの映画の興収は、前年比で約10.5%増えている。

北米市場では来週以降も、「ハリー・ポッター」シリーズの新作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」や、「クリード 炎の宿敵」「アクアマン」といった話題作の公開が控えている。