フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第5戦ロシア杯(16日、モスクワ)男子ショートプログラム(SP)で、ルール改正後の世界最高得点で第3戦のフィンランド大会を制した羽生結弦(23)=ANA=は、世界最高得点を更新する110・53点で首位。ファイナルを除けば自身初となる同一シーズンのGPシリーズ2連勝へ好発進した。

 羽生は3位までに入ればシリーズ上位6人によるGPファイナル(12月6~8日、バンクーバー)進出が決まる。友野一希(20)=同大=は82・26点で4位だった。17日にフリーが行われる。

 敬愛する元全米王者ジョニー・ウィアー氏(34)のかつての演目「秋によせて」に乗った羽生は、冒頭の4回転サルコーを丁寧に跳ぶと、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も軽やかに成功。基礎点が1・1倍になる演技後半に得点源となる4回転-3回転の2連続トーループは、着氷をこらえて決めた。フィンランド大会の106・69点を上回った。

 今季のフリーは2006年トリノ五輪男子王者のエフゲニー・プルシェンコ(36)=ロシア=の演目をアレンジした「Origin」。憧れる先輩の母国でのGP。ロシア杯も4度目の出場で、ルール改正後の世界最高得点をたたき出したフィンランド大会以上の演技を目指す。 



 男子SPが行われ、日本から羽生結弦が出場し、今季世界最高を記録したフィンランド大会のSPを上回る110・53点をマークした。従来の今季最高は106・69点だった。

【写真】羽生 演技を終えた表情が全てを物語る

 自身が憧れる元全米王者のジョニー・ウィアー氏が演じたプログラム「秋によせて」で、冒頭の4回転サルコーを着氷。3回転アクセルは余裕を持って降りた。4回転トーループ-3回転トーループも美しく決めた。

 友野一希は自己ベストの82・26点で4位につけた。冒頭の4回転サルコーで軽度の回転不足があり、この要素では得点を伸ばせなかった。3回転-3回転はこらえ、3回転アクセルでは2・51点の加点を得た。スピン、ステップもまとめ、従来のSP自己ベスト81・63点を上回った。

 2位はモリス・クビテラシビリ(ジョージア)で89・94点。羽生とは20・59点差がついている。3位はアレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン)で82・33点。



 ◇フィギュアスケートGPシリーズ第5戦ロシア杯第1日・男子SP(2018年11月16日 ロシア・モスクワ)

【写真特集】羽生、世界最高110・53点で首位発進!友野は4位

 フィギュアスケートのGPシリーズ第5戦ロシア杯が16日、モスクワで開幕し、今季GP2戦目となる羽生結弦(23=ANA)は男子ショートプログラム(SP)で110・53点をマークし、首位発進した。GP初戦だった3日のフィンランド大会で記録したルール改正後の世界最高得点を更新する演技で順調な滑りだし。日本男子初のGP10勝目と自身初のGPシリーズ連勝を狙う。

 最終滑走となる12番目で登場した羽生はSP曲「秋によせて」に乗って、4回転サルコー、トリプルアクセル(3回転半)、4回転―3回転の連続トーループの3つのジャンプに挑んだ。連続ジャンプの後半に少し体勢を崩したものの着氷。GPフィンランド大会でマークしたルール改正後の自己ベストで世界最高得点だった106・69点を更新した。

 シニア挑戦1年目の10年に7位となり、翌11年にGPシリーズ初優勝したのは、このロシア杯だった。原点ともいえる場所で新たな羽生伝説を紡ぐ。

 モリス・クビテラシビリ(ジョージア)が89・94点で2位、アレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン)が82・33点で3位、友野一希(同大)が82・26点で4位だった。



<フィギュアスケート:GPシリーズ第5戦ロシア杯>◇16日◇ロシア・モスクワ◇男子ショートプログラム(SP)

【写真】演技する羽生結弦

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦ロシア杯は16日、ロシア・モスクワで男子ショートプログラム(SP)が行われ、五輪2連覇の羽生結弦(23=ANA)は110・53点と自身の世界記録を更新して首位発進した。

4度目のロシア杯。11―12年シーズンにGP初勝利を挙げ、昨季は初めて4回転ルッツに成功した。「このリンクにもいろんな思い出がある」。羽生にとって特別な地で、思いを込めて滑った。

日本人最多のGP10勝目に王手をかけた。17日のフリーでは自身初のGP連勝、そして5度目の優勝が懸かるGPファイナル(12月6日開幕、カナダ・バンクーバー)進出を決める。



 【モスクワ大前仁】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、ロシア杯は16日、当地で開幕し、男子はショートプログラム(SP)で平昌冬季五輪金メダルの羽生結弦(ANA)が110.53点をマークし、首位に立った。羽生はGPシリーズ第3戦・フィンランド大会で自身が記録したルール改正後の世界最高得点(106.69点)を更新した。



 冒頭の4回転サルコージャンプが、今季世界最高得点への号砲だった。4・30点の出来栄え点(GOE)を引き出した羽生結弦(ANA)の完璧な着氷に、会場が一気に沸き立つ。歓声を追い風に、ステップもスピンも全て最高のレベル4を記録。隙のない演技で、息をのむようなショートプログラム(SP)を完成させた。

【写真】男子SPの演技を終えた羽生結弦=角野貴之撮影

 グランプリ(GP)シリーズ今季初戦は、2週間前の第3戦フィンランド大会だった。この時も、今季世界最高得点をマーク。だが、SPを終えた羽生は満足していなかった。「ジャンプの出来に関して、まだできるところがたくさんあった」。だから、今大会のテーマは明確だ。「(SPもフリーも)あの時以上のものを見せられるように」

 鍵は、「休憩に力を入れた」という羽生の述懐にある。フィンランド大会後に調子を落としたが、練習の密度を自分で考えて調整し、復調を遂げたという。「良い経験をさせてもらった」。言葉通り、「あの時以上の」演技には王者のすごみがのぞいた。唯一、後半の連続ジャンプがわずかにぐらついたが、「ノーミスと胸を張って言えるくらい。この構成では実質ほぼマックス(の点数)」。普段は自分に厳しい23歳は白い歯をこぼした。

 「本当に、このリンクにはいろんな思い出がある」と語る通り、会場のモスクワ・メガスポルトには、特別な記憶が詰まっている。シニアデビュー2年目の2011年11月、16歳だった羽生がGPシリーズ初制覇を飾ったのが、この場所だった。あれから7年、今回が4度目のロシア杯だ。今回優勝すれば、節目のGP通算10勝目(ファイナルを含む)。高橋大輔(関大ク)を抜き、日本男子単独最多となる。

 17日のフリーには、ファイナルを除けばGPシリーズ自身初めての連勝もかかる。だから、気は抜かない。「SPとフリーをそろえて、なんぼ。そろえられるように、明日またしっかり」。表情がまた、引き締まった。(吉永岳央)


■「結果としてノーミス」

〈男子SP首位の羽生〉 「まあなんとか、結果としてノーミスと言っていいのではないか。準備段階で反省点があって、不安が大きかったので、できてよかったとほっとしている」



 男子SPが行われ、日本から羽生結弦が出場し、今季世界最高を記録したフィンランド大会のSPを上回る110・53点をマークした。従来の今季最高は106・69点だった。演技後、テレビ朝日によるインタビューに「今回は自分の中ではパーフェクトとは言えない出来ではあるので」と、まだまだ改善点があることをうかがわせた。

【写真】演技を終えた羽生 はじける笑顔で魅了

 冒頭の4回転サルコーで出来栄え点「4・30」を獲得。続く3回転アクセルを余裕を持って決め加点は「3・31」、4回転トーループ-3回転トーループも加点は「3・12」。ステップ、スピンはすべてレベル4と、完璧といっていい内容だった。得点が発表された瞬間は何度も頭を下げ、自分でも拍手をして結果を喜んでいた。

 その後のインタビューには「結果としてはノーミスというような形として言っていいんじゃないかなと思える出来なので、ちょっとホッとしています」と心境を語った。

 ただ、6分間練習や過ごし方の点で反省点があったといい、「今回は自分の中ではパーフェクトとは言えない出来ではあるので。今回、今の反省点を明日へ向けて使いたいなと思います」と語った。



 ◇フィギュアスケートGPシリーズ第5戦ロシア杯第1日・男子SP(2018年11月16日 ロシア・モスクワ)

【写真特集】羽生、世界最高110・53点で首位発進!友野は4位

 圧巻の演技だった。今季GP2戦目となる羽生結弦(23=ANA)は男子ショートプログラム(SP)でルール改正後の世界最高得点を更新する110・53点をマークし、首位発進した。

 「何とか結果としてノーミスという出来。ほっとしている」 。後半に組み込んだ4回転―3回転の連続トーループの後半に着氷で少し体勢を崩しかけたものの、ほぼノーミスの素晴らしい演技だった。今季、GP初戦となったフィンランド大会でマークしたルール改正後の自己ベストで世界最高得点だった106・69点を3・84点更新。2位に20・59点の大差をつけた。

 ただ、「自分の中ではパーフェクトと言えない出来。反省点を明日につなげていきたい」と向上心をにじませつつ、「明日、プルシェンコさんに向けて頑張りたい」。日本男子初のGP10勝目と、自身初のシリーズ連勝が懸かるフリーを見据えた。



 ◇フィギュアスケートGPシリーズ第5戦・ロシア杯第1日(2018年11月16日 モスクワ)

【写真特集】羽生、世界最高110・53点で首位発進!友野は4位

 男子SPで羽生結弦ANA)が110・53点をマークし、首位発進した。今月上旬のフィンランド大会でマークした106・69点を3・84点更新する世界最高得点に「頑張れたかなと思う」と話した。

 報道陣との主なやりとりは以下の通り。

 ―きょうのサルコーは。

 「スコア以上に自分の感覚がすごく良くて、公式練習もできなかったしフィンランドでもできなかったけど、降りた足でカウンターしたり自分でも納得できるようなトランジションの方につなげられたので、すごく満足している」

 ―初めてステップ、スピン全てレベル4を獲得した。

「このプログラムで(初めて)取れたので良かった。ステップに関しては取れる想定はしていた。若干心配なところがあって、それがフィンランドに出た。しっかりこの1週間の間に体調を整えながらできたかなと思っている」

 ―最後、どんなことを考えた?

 「あんまり覚えていない。とりあえず今回、準備段階であまり集中できていなかったりとか、気合は入っているけど、ちょっと空回りしているとか色々あったので、ある意味いい経験をさせてもらった。その状態でもサルコーとトーループの構成ではノーミスすることができるんだな、とある意味での自信になったり。毎年毎年、毎試合毎試合いろんなことを感じて、いろんなことを学んでこられている。いまだに新鮮な気持ちで試合に臨めている」

 ―点数について。

 「目標はとりあえず106点。フィンランドと同等くらい取れれば自分的には満足かなと思っていた。頑張れたかな、と思う。トーループがグラついているので、もっときれいに跳びたい」

 ―演技とスコアのギャップはあったか?

 「今回のルールはGOE取れてなんぼと思っているので、レベルも取れたしGOEも取れ始めているし、いい傾向」

 ―何点までいける?

 「実質ほぼMAXじゃないかな、この構成では」

 ―構成を上げる予定は?

 「まだフリーがきれいにできていないので、まずは自分の中でSP、フリー揃えてなんぼ。しっかり揃えられるように、あしたに向けて何とかしたい」

 ―美しいところまでいったか?

 「ジャンプに集中しようと思っていたけど、どっちかというと表現にふった試合だった。指先だとか表情だとか、1つ1つの音の感じ方を大事にしたSP。自分の中でも評価できる。これがずっと続くかと言われたら難しいけど、表現面に関してはすごくうまくできた」



 「フィギュアスケート・ロシア杯」(16日、モスクワ)

 男子SPが行われ、平昌五輪で66年ぶりの五輪連覇を成し遂げた羽生結弦(23)=ANA=は、今季世界最高を記録したフィンランド大会のSPを上回る110・53点をマークし、首位発進した。従来の今季最高は106・69点だった。友野一希(20)=同大=は82・26点で4位につけた。

【写真】演技で魅了 はじける笑顔で魅了した羽生

 全ての要素を大きな加点がつく出来栄えで成功。スピンやステップも全て最高評価のレベル4を獲得した。試合後の会見の前にジャッジペーパーを確認した羽生は「ありがたいなと思いながら見ています。とりあえず今のルールはGOEを取れてナンボ。いい傾向だと思う」とにっこり。「これが実質ほぼマックスじゃないかなと思う。この構成では」と話し、サルコー、トーループ、アクセルのジャンプ構成ではほぼ限界まで完成度を高められているとした。

 今後、さらに難度の高いジャンプ構成へと変更する可能性について問われると「まだフリーがきれいにできていないので。自分の中で、SPとフリーそろえてナンボだと思っている」ときっぱり。「しっかり調整して、明日に向けてなんとかしたい」と前を向いた。
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