[ロサンゼルス 1日 ロイター] - 米ハリウッドでセクハラ問題が広がりをみせるなか、映画「ラッシュアワー」「 X-MEN:ファイナルディシジョン」で知られるブレット・ラトナー監督(48)に対し、女優ら6人の女性がセクハラ行為があったと主張している。米ロサンゼルス・タイムズ紙が報じた。

ラトナー監督の弁護士は、「悪意に満ち、名誉を棄損する訴えだ」と否定し、「現在のメディアの過熱ぶりが収まり、人々がこうした訴えを客観的に評価できるようになれば、彼(ラトナー監督)の潔白が明らかになると確信している」と述べた。

米女優オリビア・マンナターシャ・ヘンストリッジらがセクハラ行為を訴えているとされるが、ロイターでは確認できていない。


 [映画.com ニュース] ハリウッドの有力者たちによるセクシャルハラスメントや性的暴行が次々と明るみになっているなかで、今度は数多くのヒット作を手がけてきたブレット・ラトナーによるセクハラが発覚した。

 ラトナーは、大ヒットアクション「ラッシュアワー」シリーズ、「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」の監督で、「レヴェナント 蘇えりし者」やドラマ「プリズン・ブレイク」のプロデューサーとしても知られる。

 米ロサンゼルス・タイムズ紙は11月1日(現地時間)、ラトナーからのセクハラ被害を訴える6人の女性たちのインタビュー記事を掲載した。そのうちの1人、女優ナターシャ・ヘンストリッジはモデルだった19歳のときに、当時ミュージックビデオの監督だった20代のラトナーに、オーラルセックスを強要された。ラトナーの自宅アパートで開かれたパーティに参加し、カウチで映画を見ていたところ眠りに落ち、目覚めると部屋にラトナーと2人きりになっていたそうだ。帰ろうとしたがラトナーにドアを体で塞がれ、要求に応じるほかなかったという。数年後、ラトナーとオーディションで再会したが、まるで古くからの友人のように挨拶され、ヘンストリッジは仕事のためとはいえ、むしずが走ったと告白している。

 また、女優オリビア・マンは2004年、ラトナー監督作「ダイヤモンド・イン・パラダイス」のセットを訪れた際に、ラトナーのトレイラーに食事を持っていったところ、自慰を見せつけられた。マンは2010年に出版した回顧録で、ラトナーの名前を伏せて、ある監督からセクハラ被害を受けたと告白。すると翌年、ラトナーはテレビ番組でその監督とは自分だと明かし、マンと性行為をしたとの嘘をひけらかした(後に事実ではないことを認めた)。また、あるパーティで再会したラトナーから、マンが表紙の雑誌に射精したと自慢されたこともあったという。

 ほかにも、女優ジェイミー・レイ・ニューマンキャサリン・タウンらが、ラトナーによるセクハラの詳細を明かしている。被害のほとんどが、プライベートパーティや撮影現場、映画関係のイベントで起こったもので、どの女性も警察には通報していなかった。ラトナー率いる製作会社ラットパック・エンタテインメントは、米ワーナー・ブラザースと組んで多くの作品を手がけてきたことから、ワーナーは事態を重く受け止め、調査を進めると発表している。

 なお、ラトナーが監督する予定で準備を進めていた米プレイボーイ誌創刊者で実業家、故ヒュー・ヘフナー氏の伝記映画は、プレイボーイ・エンタープライズ社が製作を中止。主演すると伝えられていたジャレッド・レトは、もともと主演が決まっていたわけではなく、今後も企画に関わることはないと、広報を通じてコメントしている。


 プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインや俳優 ケヴィン・スペイシーのセクハラ疑惑で揺れるハリウッドに、新たに映画『ラッシュアワー』シリーズや『X-MEN:ファイナル ディシジョン』で知られるブレット・ラトナー監督のセクハラ疑惑が浮上した。『X-MEN:アポカリプス』のオリヴィア・マンら6人の女性が LA Times に告発した。

【画像】16歳まで日本に住んでいた美人女優オリヴィア・マン

 オリヴィアによると、駆け出しの女優だった頃に『ダイヤモンド・イン・パラダイス』(ラトナー監督作)のセットへ行き、彼のトレーラーへ食事を持っていったところ、ラトナーが彼女の前で自慰行為をしたという。オリヴィアがこの件をラトナーの名前を出さずに2010年の自伝に書くと、ラトナーはテレビ番組でオリヴィアと何度か関係を持ったことがあると発言(後にウソだったと発言を撤回して謝罪)。その後、パーティーで出くわした際にも、彼女が表紙を飾った雑誌で卑猥なことをしたと言ってきたそう。オリヴィアは二人は親密だったという途切れることのない間違ったうわさに我慢ならず、今回告発することにしたと明かした。

 また、当時21歳のモデル・歌手だったエリ・ササキは『ラッシュアワー2』の撮影にエキストラとして参加した際、撮影の待ち時間にラトナー監督にへそ出し衣装の腹部を人差し指でなでられ、一緒にトイレに行かないかと誘われたとのこと。断ると「有名になりたくないのか?」と言われ、数日後にも「セリフを作るから」と同じ誘いを受けたという。同じく同作のエキストラだったジョリナ・キングもセリフのある役にするため話し合いたいとトレーラーに呼ばれ、そのためには彼に胸を見せる必要が言われたと告発した。そのほか声を上げたのは、女優のキャサリン・タウンナターシャ・ヘンストリッジ、ジェイミー・レイ・ニューマン。

 ラトナーの弁護士は全ての告発を否定。「20年にわたってラトナー氏についていますが、セクハラで訴えられたことは一度もありません。女性たちから金銭を要求されたり、示談のために支払ったこともありません」とコメントしている。

 『レヴェナント:蘇えりし者』や『ブラック・スキャンダル』などの製作総指揮を務めてきたことでも知られるラトナーは、「PLAYBOY」の創刊者ヒュー・ヘフナー氏の伝記映画の製作を進めていたが、「PLAYBOY」は今回の疑惑を受けて中断することを発表した。『スーサイド・スクワッド』のジャレッド・レトーが主演を務めると報じられていたが、ジャレッドの代理人は「ブレット・ラトナーが監督するヒュー・ヘフナーの映画には関わっておらず、関わったこともありませんし、これから彼と仕事をする予定もありません」と否定した。(朝倉健人)