【ワシントン清水憲司】米大統領選でロシア政府がトランプ陣営と共謀した疑惑をめぐり、米紙ニューヨーク・タイムズなど複数のメディアは6日、セッションズ司法長官に対するトランプ大統領の不満が強まり、セッションズ氏が最近、辞任を申し出たと報じた。連邦捜査局(FBI)のコミー前長官の議会証言を8日に控え、トランプ氏とセッションズ氏の間に亀裂が生じ、辞任観測が広まっている。

 同紙が関係者の話として伝えたところでは、セッションズ氏は必要とされるなら「辞任もあり得る」とトランプ氏に申し出た。ここ数週間の出来事という。

 両者に亀裂が生じたのは、セッションズ氏が3月、疑惑に関する捜査に関与しないと表明したのがきっかけ。大統領選中、陣営の外交政策顧問としてロシアの駐米大使と2度面会しながら上院公聴会で説明しなかったと批判され、記者会見を開いて捜査への不関与を発表した。

 ところが、トランプ氏は直前まで発表内容を知らず、セッションズ氏の不関与がその後の疑惑拡大につながったと考えているという。トランプ氏の怒りは収まらず、非公式の会合でセッションズ氏を繰り返し非難したとも報じた。

 セッションズ氏は与党共和党の元上院議員で、党内で最も早くからトランプ氏への支持を表明した一人。信頼の厚さから、捜査機関を指揮する司法長官に指名されたとみられていた。

 一方、同紙は5月のコミー氏解任が疑惑を深める結果になったため、トランプ氏はさらなる政権幹部の解任には慎重だとの見方も伝えている。

 また、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、申し出は正式なものではなく、当面は辞任する見通しではないという。セッションズ氏自身は望まないものの辞任すべきだと考え、申し出たとも報じられている。

 セッションズ氏は上院議員だった昨年7月と9月、ロシアのキスリャク大使と会談したが、今年1月の議会証言では接触を否定。野党民主党は偽証罪にあたる可能性があるとして辞任要求を強めていた。

 コミー氏の解任時にはトランプ氏に解任を進言した。一方、米メディアによると、コミー氏は2月にトランプ氏から捜査中止を要請された後、捜査機関の独立性を守る立場からセッションズ氏に支援を求めたが、セッションズ氏は「保証はできない」と答えるなど、疑惑をめぐり鍵を握る一人とみられている。


 【ワシントン時事】米ABCテレビは6日、トランプ大統領とセッションズ司法長官の対立が高じており、長官が最近、辞任の可能性すら示唆したと報じた。

 昨年の大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀疑惑に関する捜査から身を引いた長官の決定に大統領が激怒したのが理由という。

 上院議員だったセッションズ長官は大統領選で、異端候補のトランプ氏を早くから支持し、側近中の側近とみられてきた。

 連邦捜査局(FBI)を管轄するセッションズ長官は、選挙戦中に駐米ロシア大使と会っていたため、疑惑捜査から外れた。ABCによれば、この決定が特別検察官任命につながったとして怒りが収まらない大統領は長官を繰り返し非難。長官も不満を募らせ、辞意を漏らしたという。 



 ニューヨーク・タイムズ紙などは6日、セッションズ米司法長官がトランプ大統領に辞意を申し出たと伝えた。時期は不明だが、トランプ氏は辞意を受け入れなかったという。セッションズ氏は、ロシア疑惑を巡ってトランプ氏と関係が悪化している。

 同紙によると、セッションズ氏は「この何週間かの間」に辞意を申し出たとしている。司法長官の仕事をするには自由な環境が必要だと訴え、トランプ氏が望むなら自分は辞任してもいいと伝えたという。トランプ氏は申し出を受け入れなかったという。

 セッションズ氏は3月、大統領選中にロシア大使と会ったことを議会で説明しなかった問題が発覚。偽証との批判が相次いだため、ロシア疑惑関連の捜査に関与しないことを発表した。この判断をトランプ氏が知ったのは発表の直前で、激怒したと米メディアは報じた。



ワシントン(CNN) トランプ米大統領の腹心とされていたセッションズ司法長官が数週間前からトランプ氏と激しい言い争いを繰り返し、辞任を示唆するまでに至っていたことが7日までに分かった。セッションズ氏に近い情報筋がCNNに語った。

政権高官の1人によると、セッションズ氏は最近、トランプ氏の意向次第では辞任をいとわないと発言する場面もあったという。

セッションズ氏は昨年の大統領選でトランプ氏をいち早く支持し、同氏の陣営を支え続けた人物。だがロシアによる大統領選介入疑惑をめぐり、セッションズ氏自身が駐米ロシア大使と接触していたと指摘されたことを受けて、今年3月にこの疑惑の捜査から身を引くことを決めた。

CNNは、トランプ氏がこの決断に不満を示したと伝えていた。ロシアの介入疑惑はその後さらに拡大し、先月、マラー元FBI(連邦捜査局)長官が特別検察官に任命された。

一方、セッションズ氏や司法省当局者のほうには、トランプ氏のツイートやコメントが問題をさらに大きくしたとの不満があるとされる。

セッションズ氏が辞任を示唆していたとのニュースは、ABCニュースが6日、最初に報じた。

ホワイトハウスのスパイサー報道官は同日午後の会見で、セッションズ氏はトランプ氏の信任を得ているかと問われ、「その件については大統領と話していない」と答えた。

ホワイトハウス当局者も同日夜の時点で明言を避け、政権発足直後に大統領補佐官のフリン氏が辞任した時のような事態は避けたいと語った。当時の上級顧問、コンウェイ氏はそのわずか数時間前、「大統領はフリン氏を信頼している」と公言していた。

司法省の報道官はCNNの取材に対し、セッションズ氏が辞任する予定はないと語った。



 【ワシントン=尾関航也】米ABCテレビは6日、セッションズ米司法長官が、トランプ大統領に辞任の意向を示唆していたと報じた。

 意向を伝えた時期は不明だが、トランプ氏側は辞意を受け入れるかどうか態度を明確にしていないという。

 セッションズ氏は今年3月、自らのロシア政府当局者との接触をめぐって、野党民主党から辞任要求が強まったことを受け、ロシア疑惑に関する捜査に関与しない方針を表明した。

 この判断について、トランプ氏が繰り返し強い不満を表明したため、セッションズ氏の側から、辞任をいとわない意向を伝えていたという。

 セッションズ氏は共和党の元上院議員で、大統領選挙では早い段階からトランプ氏支持を表明し、トランプ氏の厚い信頼を得ていた。



 【ワシントン高本耕太】セッションズ米司法長官の辞任観測が浮上している。複数の米メディアは6日、ロシア政府の米大統領選介入疑惑を巡ってトランプ氏との関係が悪化し、セッションズ氏が最近、辞任を申し出たと報じた。セッションズ氏は、トランプ氏が掲げた強硬な不法移民対策を訴えてきた人物で、議会共和党とのパイプ役。連邦捜査局(FBI)のコミー前長官の議会証言を8日に控え、政権の混迷が深まっている。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、セッションズ氏は「ここ数週間の間」に、トランプ氏に対して、職務遂行の自由が必要だと訴え、辞任を申し出たが、トランプ氏は受け入れなかった。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「申し出は正式なものでなく、セッションズ氏は残留するつもりだ」との関係者の話を伝えている。

 セッションズ氏はトランプ陣営の外交政策顧問に就いていた昨年の大統領選期間中、ロシアの駐米大使と接触した事実を上院公聴会で説明しなかったことを批判され、3月にロシア疑惑捜査から身を引くことを表明した。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ氏はこの判断を直前まで把握していなかった。セッションズ氏の不関与の姿勢がその後の疑惑拡大を呼び、モラー元FBI長官の特別検察官任命など捜査進展につながったと不満を募らせ、複数のホワイトハウス高官の前でセッションズ氏への激しい非難を口にした場面もあったという。

 セッションズ氏は、メキシコ国境の「壁」建設や、不法移民に寛容な自治体への補助金カットなど強硬な移民対策の提唱者。3期務めた上院では共和党最右派に属していた。辞任すれば、トランプ政権は看板政策のけん引役を失い、共和党右派から厳しい批判にさらされる可能性もある。

 スパイサー大統領報道官は6日の記者会見で、トランプ氏とセッションズ氏との信頼関係について尋ねられたが、「そのことについて大統領と話していない」と言及を避けた。