競泳のジャパンオープンが東京辰巳国際水泳場で24日まで開催された。大会直前に行われたオーストラリア遠征の影響もあり、代表選手たちは本調子ではなかったが、3冠の瀬戸大也、2冠の渡部香生子ら早大勢の活躍が目立った。

 中でも今大会ひときわ目立つ存在だったのが、世界選手権(7月開幕、ロシア・カザン)でも自由形のリレー代表に入っている早大4年の中村克=かつみ(21)だ。

 2日目に行われた男子100メートル自由形決勝では48秒41の日本新記録で優勝を飾り、会場をどよめかせた。4月の日本選手権の同種目でも初優勝しており、好調をキープして自由形のエースに躍り出た。

 日本代表の平井伯昌ヘッドコーチは「中村克の日本新は価値のある記録」と絶賛。日本水泳連盟の鈴木大地会長も「一番うれしかったのは中村選手の日本新記録。まだまだ潜在能力が楽しみ」と期待を寄せた。

 身長183センチの筋肉質な体と端正な顔立ちが目を引くイケメンだが、趣味は「アロマやいい匂いの物を集めること」という"乙女"な一面も。日本新を出したことで「アロマ王子」とも称され、一気に注目される存在となった。「匂いフェチですね。特にダウニー(柔軟剤)が好きです」

 中村と大学の寮で同部屋という渡辺一平(1年)は、「(中村は)優しいし、面白い先輩です。部屋はいろんな匂いがしていますね」と明かす。自身も今大会、男子200メートル平泳ぎで2分9秒75の世界ジュニア新記録を出しただけに、「自分も頑張って『-王子』と呼ばれるようになりたい」と、3学年上の先輩に刺激を受けた。

 中村の実家は東京都足立区にある居酒屋で、競泳選手もたまに食事をしに来店するという。「自分も遠征前は食べに行きます。特に鍋や串焼きが好きですね」と"勝負メシ"を明かした。

 世界選手権での目標は「まずは決勝に進出」。そして来年のリオデジャネイロ五輪では、念願のメダルの匂いを嗅げるように-。アロマ王子は進化し続ける。(デイリースポーツ・藤川資野)