女性2人が死傷した東京都八王子市の京王八王子駅ビル殺傷事件で、菅野昭一容疑者(33)が警視庁捜査1課と八王子署の調べに「数日前から旅館などを転々とし、前日夜は自宅に泊まった」と供述していることが24日、分かった。

 同容疑者は「視野に入った人を刺した」とも説明。捜査1課は不満を募らせた末に無差別殺人を決意した経緯を追及している。

 調べによると、菅野容疑者は22日午後9時36分ごろ、同ビル9階の書店で、包丁でアルバイト店員斉木愛さん(22)の左胸を一突きして殺害。女性客(21)の腕などを切って負傷させた。

 同容疑者は「職場の人間関係に不満が募り、2、3日前からむしゃくしゃした。親に相談したが相手にされなかった。大事件を起こせば名前がマスコミに出ると思った。両親を困らせようと思った」と供述。続発する通り魔事件を参考に思い立ったという。 


 東京都八王子市の駅ビルで起きた無差別殺傷事件で犠牲となった中央大文学部4年、斉木愛(まな)さん(22)=同市打越町=の通夜が24日夜、実家のある宇都宮市内の斎場で営まれた。

 友人や同級生らが次々と訪れ、午後7時に通夜が始まると、空模様は一転して激しい雷雨となった。

 中学時代の合唱部の後輩だったという女性は「何でもできる先輩だった。事件を知った時、同姓同名の別人であってほしいと思った。どうしてこんなことになったのか」と言葉を詰まらせた。中学で同級生だったという男性は「愛さんは頭が良く、とても気さくな子だった。あまりにも理不尽な事件で、犯人を許せない」と話した。【吉村周平】


東京都八王子市の駅ビルの書店で女性2人が殺傷された事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された会社員菅野(かんの)昭一容疑者(33)が、2人を狙った理由について、「たまたま視界に入った人を刺した」と供述していることがわかった。

 同庁幹部によると、菅野容疑者は事件の数時間前の今月22日夕、現場近くで包丁を購入後、午後8時半ごろから同書店や駅ビル内の別の店の中をうろついていたと供述。死亡したアルバイト店員で中央大学4年の斉木愛(まな)さん(22)と重傷を負った女子大学生(21)はすぐ近くに立っており、菅野容疑者は同9時半ごろ、斉木さん、女子大学生の順で次々に襲いかかったという。

 一方、菅野容疑者は事件の1週間前の今月15日ごろ、自宅を飛び出し、八王子市内の簡易宿泊所などを転々とし、事件前日の21日になって自宅に戻っていたことが分かった。

 自宅を飛び出した理由について、菅野容疑者は「仕事や職場の人間関係について両親に相談しようとしたが、相手にされなかったから」と供述しているという。