防衛施設庁発注工事の官製談合事件で、空調設備に加え、建設工事でも受注調整があった疑いが浮上し、東京地検特捜部は31日、東京都新宿区の防衛施設庁のほか、東京都内の大手ゼネコン鹿島、大成建設両社の本社を家宅捜索した。空調メーカーと並行し、ゼネコンによる談合についても実態解明を進めるとみられる。

 また大気社(東京)などが繰り返した空調設備の受注調整には、神奈川県の建設資材会社社長やほかの空調メーカー関係者も関与していた疑いがあることが同日、関係者の話で分かった。受注希望メーカーを同庁側に紹介したり、メーカー側の要望を同庁に伝えたりしたという。

 特捜部は競売入札妨害(談合)容疑で逮捕した同庁技術審議官河野孝義容疑者(57)ら3人の取り調べなどで、同社長らの関与の有無を調べる。

 関係者によると、資材会社社長らは業界の内情を熟知。受注調整の“世話役”として、工事の受注を希望するメーカーやその下請け業者を取りまとめ、同庁側との仲介をしていたとされる。

 空調メーカーの談合は長期にわたって続けられたとみられ、逮捕容疑となった工事を受注したメーカーの営業担当者以外にも、業者間協議に深くかかわった疑いのある関係者がいるという。

 調べでは、河野容疑者ら防衛施設庁幹部は、自分たちを含む同庁からの天下りポスト確保を要請する必要があることが動機の1つとなり、メーカーによる談合を容認。落札予定企業の選定も了承するなどしてかかわり、受注調整を主導していた疑いが持たれている。