民主党の菅直人元首相(67)が、みのもんたのTBS報道2番組降板について「原子力ムラによる陰謀説」をブログで紹介し、ネット上で物議を醸している。

 話題になっているのは、26日に更新された公式ブログ「今日の一言」。「みのもんた氏に対する陰謀説」と題した記事で、菅氏は<みのもんた氏は汚染水問題など原発問題で東電と安倍総理を厳しく批判していた。この発言に対して原子力ムラがみのもんた氏失脚の陰謀を仕掛けたという説が流れている>と指摘した。

 みのもんたの次男・御法川雄斗容疑者の逮捕に関しては、<マスコミ報道以上のことは知らない>とした上で、<しかし、原子力ムラがスポンサーとして膨大なコマーシャル料を支出することにより、マスコミに対する影響力を行使して、自分に批判的な報道に圧力をかけてきたことは知っている>とキッパリ。<福島原発事故後、原発ゼロにかじを切った私を総理辞任に追い込む原子力ムラの「陰謀」と言える>とつづっている。

 さらに、<電力業界に都合の悪いことを言う役者やコメンテーターをテレビ番組から外してきたのはコマーシャル費用の力だ><今も原発稼働に慎重な知事や議員を引きずりおろすため、一部マスコミを使ってスキャンダルをでっち上げる陰謀がたくらまれているという、うわさが流れている>とし、<原発ゼロ実現のためには、原子力ムラのマスコミ支配をまず打ち破らなくてはならない>と結んだ。

 菅氏の唐突な「みのもんた失脚=陰謀説」について、ネット上では「困った人だ」「仮にも元総理が……」などと冷ややかな声があふれている。





 民主党の菅直人元首相は、26日付の自らのブログで、次男が窃盗容疑などで逮捕(処分保留で釈放)されたタレント、みのもんた氏が報道番組のキャスターを降板したことについて「原子力ムラ」の陰謀説があると紹介、自分も原子力ムラの被害者だとする内容を展開した。

 ブログでは、原子力ムラはマスコミに対して広告料を通じて「自分に批判的な報道に圧力をかけてきたことは知っている」と明記、「みの氏は原発問題で東京電力と安倍晋三首相を厳しく批判していた」ことから陰謀の可能性を指摘した。

 平成23年の福島第1原発事故で「菅氏が1号機への海水注入の中止を指示した」と報道されたことも、退陣に追い込むための原子力ムラが流したウソの情報と断じた。




 みのもんた(69)は原子力ムラに引きずりおろされた――。こうブログに書いて騒動を起こしているのが菅直人元首相(67)だ。26日付ブログで「原子力ムラがみのもんた氏失脚の陰謀を仕掛けたという説が流れている」と指摘。ネットでは「こんなのが首相だったなんて」「元総理が書いた怪文書やばい」「何を言っているのか皆目理解できなかった」とあきれる声が殺到している。永田町からも「思考停止している」と批判があり、真剣に受け取る人は少ない。

 ブログのタイトルは「みのもんた氏に対する陰謀説」とそのまま。

「みのもんた氏は汚染水問題など原発問題で東電と安倍総理を厳しく批判していた。この発言に対して原子力ムラがみのもんた氏失脚の陰謀を仕掛けたという説が流れている」と冒頭からブチ上げている。

 さらに、「私はみのもんた氏の息子の事件に関しては、マスコミ報道以上のことは知らない。しかし、原子力ムラがスポンサーとして膨大なコマーシャル料を支出することにより、マスコミに対する影響力を行使して、自分に批判的な報道に圧力をかけてきたことは知っている」と背景まで指摘している。

 菅氏は首相時代から原子力ムラとの戦いを行っている。当時、原子炉への海水注入を菅氏が止めたという報道が流れたことについても、「原発ゼロにかじを切った私を総理辞任に追い込む原子力ムラの『陰謀』と言える」と力説。原子力ムラへの怒りは深い。

 とはいえ、ブログを読んだ人たちの評価は散々だ。ツイッターでは「元首相の言葉ではないですね」「頭おかしい」「消せたらいいのにね、『元総理』の肩書」と陰謀論を真に受ける人はいない。みのの次男の窃盗事件を原子力ムラが演出したというのか。みの自身の生放送中のセクハラ疑惑もまた原子力ムラの手によるものなのか。その後のみのバッシングを原子力ムラが仕掛けたのか。現時点では荒唐無稽というしかない。

 自民党議員は「最近は何でもかんでも『陰謀だ』と陰謀論を持ち出す人がいるんですよ。それは思考停止です。TPP(環太平洋連携協定)やオスプレイでも『アメリカが~』『中国が~』とさも分かったように言うけれど、慎重に情報を精査していくべきです」と陰謀論には距離を置く。

 永田町にはさまざまな陰謀論がある。大きなものから小さなものまでいろいろだ。昨年の衆院選で菅氏と戦った対立陣営関係者は語る。

「選挙中に菅氏の乗った選挙カーが事故ったんですよ。事故なんか起こりようのない道で。みんな『わざとだ』って言い合ってました。同情票を集めるためじゃないかって。選挙区の大きな駅前で菅氏が演説をやったとき、誰も聞いてなかったけど、あれも演出なんだと思う。『今回はおきゅうをすえるため票を入れない』と考えてた支持者も、『そんなに大変なのね』と票を入れる。そういう狙いなんですよ」

 これらは陰謀と呼べるほどのものではないかもしれないが、どこにでも裏の意図を探る動きがあるという一例だ。

 菅氏は「今も原発稼働に慎重な知事や議員を引きずりおろすため、一部マスコミを使ってスキャンダルをでっち上げる陰謀がたくらまれているという、うわさが流れている」とブログに書いている。おそらく泉田裕彦新潟県知事(51)や山本太郎参院議員(38)を指しているのだろうが、果たして…。





「みのもんた失脚は、『原子力ムラ』の陰謀」――菅直人元首相が、こんなトンデモない情報をブログで公開し、各界にいろいろな意味で「衝撃」を与えている。

  「みのもんた氏は汚染水問題など原発問題で東電と安倍総理を厳しく批判していた。この発言に対して原子力ムラがみのもんた氏失脚の陰謀を仕掛けたという説が流れている」

■スキャンダルをでっち上げる恐怖の「原子力ムラ」…?

 みのさんによる「朝ズバッ!」(TBS系)降板会見が行われたのと同じ2013年10月26日、菅元首相はブログで「みのもんた氏に対する陰謀説」と題した一文を公開した。

 その中で菅元首相は、電力会社を中心とした「原子力ムラ」が、膨大なコマーシャル料などを通じてマスコミを「支配」し続けてきたと指摘、事故後も自らに対し「(事故直後に)海水注入を止めさせたのは菅総理」とのデマを流すことで、首相辞任に追い込もうとしたと持論を展開する。そして「原子力ムラ」は今なお、

  「原発稼働に慎重な知事や議員を引きずりおろすため、一部マスコミを使ってスキャンダルをでっち上げる陰謀」

を企み続けているという。「東電に批判的だった」みのさんも「でっち上げ」の犠牲になった――それが菅元首相の見立てらしい。

 「原子力ムラ」が人気司会者を失脚させるような「陰謀」に手を染めているとすれば、ことは極めて重大だ。ましてや無名の一個人ならともかく、「3.11」当時の首相、そして現職国会議員からの告発であり、容易に無視できる問題ではない。

肝心の部分は「うわさ」ばかり

 もっとも菅元首相のブログは、肝心の部分があやふやだ。独自の情報網でもあるのかと思えば、

  「陰謀を仕掛けたという説」
  「マスコミ報道以上のことは知らない」
  「という、うわさが流れている」

と、重要なところがことごとく伝聞情報になってしまっている。

 そもそも、みのさんの次男逮捕・番組降板が「陰謀だという説」が出回っているのは、ツイッターを始めとしたネット上での話だ。確かに急進的な脱原発を唱えるユーザーたちの一部では次男逮捕報道の直後から、こうした怪情報がまことしやかに囁かれていた。

 しかし、これらの書き込みのほとんどは、「みのさんが東電に批判的な発言をしていた」という以上の根拠が示されていない。そうでなくともネット上では何かあるたびに「原子力ムラの陰謀」と騒がれることがもはや恒例行事化しており、たとえば最近では山本太郎参院議員の離婚、「週刊朝日」編集長の解任問題などでも、この手の話が飛び出している。



TBS「ご指摘のような事実はありません。以上」

 もう1つ、菅元首相が持ち出しているのが、講談社から9月に刊行された『原発ホワイトアウト』(若杉冽著)だ。菅元首相は同著についてたびたび言及しており、再度「みの問題」に触れた28日のブログでもこう記す。

  「原子力ムラの実態に関心のある方は、すでに紹介した講談社から出ている『原発ホワイトアウト』をお勧めする」

 現職キャリア官僚が匿名で書いたという同著では、電力会社や官僚たちが、脱原発を唱える人々をあの手この手で陥れていく姿が描かれている。菅元首相が言う政治家に対する「スキャンダルでっち上げ」も、まさに同著の内容そのままだ。しかし、同著も事実を基にしているとはいうがあくまで「フィクション」に過ぎない。「みの陰謀説」の根拠としては弱い。

 とはいえ、仮にも元首相が「報道への圧力」の存在を示唆したのだから、TBSにとってはゆゆしき問題のはずだ。J-CASTニュースでは念のためTBSに対し「陰謀」の有無を取材したが、戻ってきたのはごくごく短い回答だった。

  「ご指摘のような事実はありません」




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