テレビドラマ「ケンちゃん」シリーズの父親役など映画、ドラマの脇役として親しまれ、ボランティア活動でも知られた俳優の牟田悌三(むた・ていぞう)さんが8日午後11時33分、東京都目黒区の病院で死去した。80歳。東京都出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。

 8日夜、東京都内の自宅の風呂場で倒れているのを家族が見つけた。

 北海道大卒。在学中に俳優を志し、劇団テアトル・エコーを経てフリーで活動を始めた。喜劇的な演技が持ち味で、1970年代に人気を集めたTBS系のドラマ「ケンちゃん」シリーズに父親役で出演、番組の顔として知られた。ホームドラマ、時代劇に数多く出演し、味のある演技を見せた。出演作に「3年B組金八先生」、大河ドラマ「元禄繚乱」など。

 子ども相談電話「チャイルドライン」の普及に努めるなど、ボランティア活動にも熱心に取り組み、中教審専門委員のほか、世田谷ボランティア協会名誉理事長などを歴任した。99年「チャイルドライン支援センター」を設立、現在は顧問。



 ドラマ「ケンちゃん」シリーズの父親役など映画、ドラマの脇役として親しまれた俳優・牟田悌三(むた・ていぞう)さんが8日午後11時33分、東京都目黒区の病院で亡くなった。80歳。70年代の人気シリーズで演じた子どもを優しく包み込む温厚な父親像は幅広い人気を集め、ボランティア活動にも熱心に取り組んだ。通夜は13日午後6時から、葬儀・告別式は14日午前11時半から、いずれも東京都目黒区碑文谷の碑文谷会館で。喪主は妻さ知子(さちこ)さん。

 自宅前で取材に応じた長男夏彦さん(47)によると、牟田さんは8日夜、都内の自宅風呂場でぐったりと倒れているのを同居するさ知子さん(78)と妹が見つけた。人工呼吸などをして救急車で病院に搬送されたが、午後11時33分に死亡が確認されたという。

 十数年前に脳梗塞(こうそく)を患い、3年前には大腸がんの手術を受けたという。「がん手術を受けてから体力的に弱ってきた。でも、母(さ知子さん)の希望で、12月26日から今月2日までウズベキスタンに一緒に旅行してきた。『いいよ』と頑張っちゃってね」と振り返った。4日には5人の子どものうち4人が自宅に集まり「父も楽しくやっていました」という。

 東京生まれの牟田さんは北海道にあこがれて進学した北大農学部在学中にNHK札幌放送劇団に入り、ラジオドラマなどに出演。卒業後、劇団「テアトルエコー」創設に参加し、その後、フリーで活動を始めた。喜劇的な演技が持ち味で、70年代に人気を集めたTBS系ドラマ「ケンちゃん」シリーズで71年から79年まで、宮脇康之が演じたケンちゃんの父親役で出演。厳しくも優しく温厚な父親像が人気を集め、番組の顔として知られた。一方で、79年「3年B組金八先生」第1シリーズでは妊娠した生徒役の杉田かおるに厳しく接する親を演じるなど、硬軟織り交ぜた自在の演技を見せた。

 家庭人としては5人の子どもを持つ子煩悩で知られた。夏彦さんが小学6年の時は5年、3年、2年、1年と5人が同じ学校に通い、子だくさん一家として度々テレビに出演し、末っ子とはCM共演もした。長男の中学校時代にPTA会長を務めた経験からボランティア活動にも熱心に取り組んだ。子ども相談電話「チャイルドライン」の普及に努め、中教審専門委員のほか、世田谷ボランティア協会名誉理事長などを歴任。99年に「チャイルドライン支援センター」を設立し、講演活動も多かった。

 俳優としては昨年5月に故緒形拳さんと共演したNHKドラマ「帽子」が最後の仕事で、11月に都内で講演会を行い、12月には新聞の取材を受けるなど最後まで現役だった。夏彦さんは「ここ10年はボランティア活動中心の生活で、『人に迷惑をかけるな』が口癖でした。あっという間に誰にも迷惑かけずに逝った」と天を仰いだ。
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