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1999年10月

◆「世間体、子供、財産」が壁になる

熟年同士の結婚には、若い時とはまた違う深い味わいがあるという

 東京都内に住む敏夫さん(72)と由美子さん(68)(共に仮名)夫妻は結婚して5年になるが、いまだに新婚気分が抜けない。

 「毎日腕組んでスーパーに買い物に出かけるのが日課です」「晩酌は必ず一緒。酒のさかなを相談しながら作るのが楽しくって」

 出会いは、熟年シングルの結婚相談を行ってきた民間団体「太陽の会」(会員2500人、本部・東京)主催のパーティー。敏夫さんは11年前、由美子さんは28年前に伴侶(はんりょ)を亡くし、子供の家からの旅立ちを一人で見守ってきた者同士。親であることを卒業して一人の男と女に戻ると、「生涯一人は寂しい」と会に参加した。月2回のデートを1年続けたが、「一緒に暮らしたい」と、敏夫さんが強引にアプローチ。

 結婚となると、セックスの問題を避けて通れない。「正直不安はありました」と、敏夫さんは振り返る。「今はふとんにもぐり込むと、相手のぬくもりがある。いい香りがする。まだ自分もこんなに若かったのかと、涙が出そうになることも。結婚してよかった」

 「老いらくの恋」が流行語になったのは、戦後まもない1948年暮れ。元住友合資会社常務理事で歌人の川田順が、娘ほど年下の弟子だった大学教授夫人と恋に落ち、自殺覚悟の上で家出した。その時残した歌が「墓場に近き老いらくの恋は怖るる何もなし」。川田は66歳。当時の男性の平均寿命は55・6歳だった。

 今は人生80年の時代。死別や離別で伴侶をなくした熟年世代が一人で生きていくにはあまりに長い。男女とも60歳以上の熟年再婚は、95年に全国で1338件(人口動態統計)。数こそ少ないが、この10年で倍増している。

 ただ、50歳以上の婚姻が全婚姻数に占める割合を国連統計でみると、米国はわが国の5倍、ドイツやデンマークは3倍だ。まだまだ熟年再婚では後進国。熟年再婚を妨げるものは何だろう。「第一に、年がいもない、世間体が悪いといった性道徳観念。次に、子供への気兼ねや財産の問題」と、「太陽の会」事務局長の北川安彦さん(62)は言う。

 そのためか、同会でも法律婚の形式をとらず、通い婚式の「別居伴侶」を選ぶカップルも少なくない。

 英樹さん(58)と礼子さん(53)(共に仮名)は、週に1回東京と山梨を行き来する。「相手の息子さんが結婚前で、母親の名字が変わるのは気の毒だから」と、英樹さんは気づかう。

 一緒に住めるのは早くて5年後というが、「待つことも愛情。この年になるとそんなゆとりができるんです」と、英樹さん。二人は毎日電話を欠かさない。

 村瀬幸浩・一橋大講師(性科学)は、「熟年再婚は、相手から幸せをもらうのでなく、それぞれが長い人生の中で身につけたよきものを持ち寄るもの」と定義する。

 事実婚、通い婚、週末婚、デート婚……。年輪を重ねたカップルだからこそ、それぞれにふさわしい性のあり方を決めていく、経験と余裕があるといえるのかもしれない。

◆「恋人ができたら、おむつがはずれた」

老人施設では、男女が自然に交流できるように、音楽セラピーなど様々な催し物が企画されている(神奈川県大磯町の恒道園で)

 異性との交際がいかに人の生命力を高め、いきがいをもたらすか――。

 神奈川県大磯町にある特別養護老人ホーム「恒道園」で、81歳の米造さんと68歳のミツさん(いずれも仮名)の恋愛カップルと半日過ごした時、そう実感した。2人にはそれぞれ中程度と、軽度の痴ほう症状がある。

 午後3時のおやつの時間。食堂で、2人は肩を並べて座っていた。「おばあ、弁当作ってくれ」と甘える米造さんに、「食べきれないほど作るわよお」と答えながら、おやつのキナコにまみれた米造さんの口元を、人さし指の腹でぬぐうミツさんのしぐさがほほえましかった。

 「米造さんはね、彼女ができる前は攻撃的で、孤立していたんですよ」。職員の一人が教えてくれた。

 2人は喫煙コーナーで夜遅くまで手を握り合ったり、キスをしたり、時には、どちらかのベッドで一緒に寝てしまうこともある。しかし、どちらかが暴力を振るったり、誘いを嫌がるそぶりを見せたりしない限り、職員たちは静観しているという。

 同ホームがこれだけ恋愛に寛容なのは、数年前、あるカップルのケースを経験したからだ。

 一緒に入居していた妻を亡くしてから落ち込みが激しく、奇行が目立った男性(当時79歳)が、新しい彼女(当時72歳)と付き合いを始めてから、表情がいきいきとよみがえってきた。

 そうした変化を読み取ったソネ田俊邦施設長は、プライバシーを守れる和室を昼間だけ提供することを決断した。脳梗塞(こうそく)で男性が倒れてからは、2人のベッドを隣り合わせにした。彼の死をまくら元でみとった女性は、1年後、あとを追うように息を引き取った。

 当初は、和室を提供することやベッドを並べることに、「いい年していやらしい」と、反発する職員も少なくなかった。

 「でも、幸せそうな死に顔を見て、結局あれでよかったと納得したようです」と、ソネ田さんは言う。「2人に性交渉があったかどうかは問題ではない。性行為こそが性の本質という誤解が高齢者の性に対する見方をゆがめ、不潔視することにつながる。性をタブー視せず、反社会的な行為でなければ積極的に援助するのが施設の役割だと思う」

 「恋人ができたら、おむつがはずれた」「2週間に1回男女混浴の日をつくったら、目に輝きが戻った」。パートナーの存在や性的な刺激が生活の活性化に結びつくという話は、他の施設でも幾例も聞いた。

 熊本悦明・札幌医大名誉教授(泌尿器科)と井上勝也・筑波大大学院教授(老年心理)らは1997年、全国2013の老人福祉施設における性調査をまとめた。それによると、約8割が「性の欲求の実現は生活の質の向上に役立つ」と考え、恋愛関係にある入居者の同室を「なるべく認めるようにする」ところも4割を占めた。

 恒道園で米造さんたちカップルの食事介助をする20歳代のスタッフがつぶやいた。「人間いくつになっても恋をしているのってすてきだなと、最近思うようになりました」

◆「70歳代の6―7割が関係求めている」

 横浜市在住の福祉評論家、吉沢勲さん(58)は、「生涯性春を楽しむために」と題する講演で、全国の老年大学を飛び回っている。

 「91歳の男性と78歳の女性のカップルが温泉旅行に行き、1週間で2回もセックスしたのはやり過ぎかと尋ねてきた。いくつになっても性欲はあって当然です」

 「夫と死別した72歳の女性が再婚することになり、25年間性生活がないのを心配して産婦人科へ。若い男性の医者は『もうそんなこと考えなくていいでしょう』と、何のアドバイスもしてくれなかったそうだ」

 デンマークで老人福祉を学んだ吉沢さんは、約30年間医療施設などでセラピストとして活躍。その時の相談事例を歯に衣(きぬ)着せぬ語り口で紹介するので、会場はお年寄りの明るい笑いに包まれる。

 「主催は地域の教育委員会。10年前なら考えられなかった企画ですね」と、吉沢さん。とはいえ、参加者の中には、「性春のセイの字が違う。老人をばかにしている」とまじめに怒り出す人もいるという。老人は枯れていく存在で、性について考えるのは「いやらしい」「恥ずかしい」とみる風潮が決してなくなったわけではない。

 「老人にも性欲はある」。1970年代半ば、保健婦活動を通じて60歳以上の男女510人から聞き取り調査した大工原秀子さんはそう看破した。しかし当時は、「臭いものにふたをしてあったのになぜ開けるのか」という拒絶反応が強かった。その後90年、調布学園短大の荒木乳根子(ちねこ)教授が東京、神奈川の60歳以上の男女428人を調査。70歳代でも男女とも6―7割は何らかの性的関係を求め、男性の2人に1人は性行為を望んでいることを明らかにした。

 元お茶の水女子大学学長で、心理学者の波多野完治さん(94)は6年前、著書「吾れ老ゆ故に吾れ在り」で、「老人と性との関係を世間はまちがって考えている。性行為の閉止は性生活の入口みたいなものだ。つまり、そこから、真にはれやかな、絢爛(けんらん)たる性の世界がひらかれるのだ」と書いた。

 心筋梗塞(こうそく)で約3か月入院した66歳を境に「肉体的に『男』でなくなった」が、その分「よけい性欲が燃え上がった。性について考える時間が長くなった」。波多野さん自身の経験が正直に語られていることで話題を呼び、10万部を超えるロングセラーに。

 2年前脳梗塞で倒れたものの、リハビリに励み、現在は周囲を驚かせるほどの回復ぶり。「相手を不愉快にさせないために老人はおしゃれするべし」が持論で、お会いした日は、ストライプ入りのピンクのシャツ姿。オーデコロンがほんのり香った。

 2025年には4人に1人が65歳以上の超高齢社会。波多野さんは言う。「社会の蔑視(べっし)や圧力をはね返す行動力や発言力をもつ老人が増えてきた。21世紀は老人の性に対してもっと寛容な社会になることを期待したい」

◆団塊世代、強い男性像にこだわり

パートナーとの関係が、新薬登場で大きく変わることも?

 今年わが国でも、勃起(ぼっき)不全治療薬「バイアグラ」に続いて、性解放の象徴的存在だった低用量ピルが解禁された。すでにタブーなどなきに等しいといわれる現代の性現象をさらに加速させるのではないかと注目されている。今、セックスは現代人を理解するキーワードとして、心理学はもちろん、社会学、歴史学、脳科学などの分野でも大切なテーマとなり、表舞台で語られるようになった。

「家庭とくらし」面で、シリーズ「性の風景」を取り上げてから3年。今回は、性を取り巻く環境が大きく変わった世紀末の状況を改めて見つめてみたい。(永峰 好美、菊池 裕之、大森 亜紀)

 「万歳! 20代の青春時代に戻ったみたいだ。かみさんにもほめられた」

 埼玉県で会社を経営する明彦さん(56)(仮名)は日曜の早朝、学生時代からの親友宅に喜々としてファクスを送った。男性の勃起不全治療薬「バイアグラ」を初めて試した日のことだ。

 まもなくその友人から「もっと頑張れ。10代は間近」という返事が届いた。

 明彦さんが医師に相談して処方を受けたのは、4か月前。ここ数年仕事に追われていらいらすることが多く、妻の求めを拒んだことが何回かあり、気まずいムードになっていた。「正直に言うと、応じようとしたんだが、ちゃんと勃起しなかったんだ。こりゃまずい、ばかにされると思って、疲れてるからまたなってごまかした。だって、男の沽券(こけん)にかかわる問題でしょ」

 日本性機能学会では、勃起不全について「性交機会の4回に3回以上、勃起不十分なために満足にできない状態」と定義。わが国では、軽症を含めると980万人以上、56歳以上の過半数が悩みを抱えているといわれる。直接的な原因は、前立腺の手術やけが、糖尿病、過度のアルコール摂取やストレスなど様々だ。


勃起しない…疲れてるからとごまかした「バイアグラ」は今世紀第2の性革命を引き起こすか

 日本で「バイアグラ」が発売されて7か月が過ぎ、推計10万人以上が処方を受けた。「勃起不全はインポとか不能とか差別的な呼び方をされ、医師にさえ打ち明けられないケースが多かったのに、今ではだれもがバイアグラについて語りたがる。ジョークのネタにされたりして、治療薬であるということが忘れられているのでは」と、製造元のファイザー製薬(東京・新宿区)が気をもむほど。

 明彦さんが参加する集まり「性を楽しく語る会」(事務局・東京)でも今、2か月に1度の例会は「バイアグラは本当に効くのか」という話題で持ちきりだ。10年前から続く同会の会員437人の7割は会社員や自営業者など50―60歳代の男性。

 「飲むと体が熱くなって汗が出るほどだった」「2時間後くらいから効き出して、一回終わっても勃起は持続。硬さも角度も青春真っただ中」「ただし、下痢することもあるからご注意を」……。デメリット情報も含め、体験談が実に明るく交わされる。

 「戦後生まれの団塊世代前後が新しく入会し、雰囲気がよりオープンになってきた。老いを気にする彼らは、バイアグラ情報に極めて敏感」と、同会事務局長の大竹亘人(あきと)さん(66)。

 稲増龍夫・法政大学教授(社会心理学)は、「若さという価値観が優位だった時代に青春を謳歌(おうか)した世代で、若さを保つことで男としての自分の存在価値を確認しようとしている。団塊前後には、セックスの衰え即ち若さの喪失という思いが強く、今の若者世代より精力あふれる男性神話にこだわる傾向があり、バイアグラ信仰を助長している」と分析する。

 米国では、「避妊用ピルが60年代の性革命を加速させたように、今度は、勃起用経口薬が今世紀第二の性革命を引き起こす」(ニューズウィーク誌)といわれ、「バイアグラ」に続けとばかり、勃起能力を高める薬の開発競争は激化、遺伝子治療などの研究も進められている。

 先端科学が可能にするこれからのセックスは、互いの肉体への感動や慈しみ合いといった従来の性のありようを、どう変えていくのだろうか。

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